太陽光発電にはいくつかの種類がありますが、そのひとつに土地付き太陽光発電というものがあります。土地付き太陽光発電とは一体どういうものなのか、特徴、メリット、デメリットを把握した上で導入を検討しましょう。
土地付き太陽光発電というのはその名の通り、設置する土地ごと販売されている、太陽光発電のことです。住宅用太陽光発電や産業用太陽光発電の場合は既に所有している土地や建物に新しく設置するため、設置にかかる費用設備の規模などを一から考えて好みのプランを選んでいきます。それに対し、土地付き太陽光発電ではほとんどの場合そうしたものは既に決まっています。
その他土地付き太陽光発電の特徴として、設置に適した土地が選ばれているため収益を得やすいという点が挙げられます。
●土地がなくても始められる
土地付き太陽光発電のメリットとしてまず、土地を持っていない人でも始められるという点があります。土地や太陽光発電の設備など、始めるために必要なものが全てセットになっています。
●20年間、売電価格が変わることがない
土地付き太陽光発電では設備認定を受けていることがほとんどで、固定価格買取制度によって20年間価格が変わることがないため、先の利益の見通しが立てやすいといえます。
●天候に左右される
メリットの多い土地付き太陽光発電ですが、その反面デメリットもあります。まず考えられるのは天候によって収入が左右されるということです。天気が良い日に比べて天気の悪い日は発電量が少なくなります。しかし、くもっている日であっても発電できるため、発電量がゼロになる訳ではありません。
●20年以降は固定価格が保証されない
固定価格での買取が保証されているのは20年までだというのもデメリットの1つです。固定価格買取制度により20年間は国が一定の価格で買取をしてくれますが、その後は電力会社が買取をしてくれるとは限りませんし、価格も下がっている可能性が高いです。しかし、電力の自由化が始まったため、小売電気事業者への販売は可能かもしれません。
住宅用太陽光発電や産業用太陽光発電は、既に所有している土地や建物に合わせて適した条件のものを選んでいきます。それに対して、土地付き太陽光発電ではそうした基準がないためどれを選べば良いのか迷うことも少なくありません。
比較検討する際のポイントをきちんと決めておきましょう。多くの収入が望めるものが良いのか、地元にあるものが良いのかなど、自分が大切にしたいポイントを決めることで選びやすくなります。
自分が持っているこだわりの他に、共通して言えるポイントというものがあります。それは、メンテナンスや対策のことを考えて選ぶということです。太陽光発電は20年以上もの長い間運用させるものです。長期に亘って収入を得るためには、自然災害などから守るために定期的なメンテナンスや対策が必要になります。購入の際はメンテナンスなどの内容や費用までしっかり考えてください。また、長い付き合いになる販売業者として信頼できる業者を選ぶことも大切です。
土地や建物を所有していないという人や、長期間の安定した収入を得たいという人は土地付き太陽光発電の設置を検討しましょう。こだわりたいポイントを絞った上で比較し、メンテナンスなどの保証内容をしっかり確認することで失敗も少なくなります。